パーソナルコーチ「はる」の、乳ガンとともに生きる日々

コーチが「がん」になったらどう変わっていくんだろう?

ニックネーム はる
名前 北條良子(ほうじょうりょうこ)
職業 パーソナルコーチ、研修講師。
資格 米国CTI認定 Certified Professional Co-Active Coach (CPCC)
HP  http://ryo-ko.net


2014年1月に乳がん告知を受け、4月に温存手術を受けました。現在はホルモン治療中です。癌告知をされた時は、やっぱり頭に死がよぎりました。元気になったいま、残された命を、同じように病気で悩んでいる人のために使うことを決めました。

あなたは乳がんを経験して、これからどう生きたいですか?
コーチングという対話を使って、自分の中の答えを見つけませんか?

神奈川県在住。小学生男児、1児の母。




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タグ:研修

 私がつとめているのは、車関係のコールセンターなんですが、2月に現場から「もっともっと研修をやってほしい」という要望を受けて、新研修を新たに4つ作成し、3月から先週まで、嵐のように実施していました。

 

今までやっていたのは講義形式の研修だったけど、講師の私たちが「お客様って大切なんですよ」「話を傾聴するのは大切なんですよ」「ニーズを質問で引き出すことが大切なんですよ」といくら言っても、いつもイマイチ反応が悪いし、実際に現場でやってもらえることが少ないのは、それが腹落ちしないから、実感が無いからじゃないかのか、ということで、今回はそれらを体感できるワークショップ形式のものをデザインしてみました。

 

ディスカッション、プレゼン、対話、即興劇、他社へのミステリーショッピング体験とか、3回にわたって、体験を重視したワークショップを経験してもらううちに、みんなが講師の私たち以上に、気づきを得て、勝手に思い込みの枠をはずしてくれるのを見、講師の私たちが、まず落としどころを手放したり、みんなをレールの上に乗せようとしないことが大切なんだということに気づかせてもらった体験でした。

最後の4回目のワークショップでは、「学びを活かした理想の自分を表現した創作物」を創ってきてもらい、発表会。絵、コラージュ、俳句、自分で調合したバスソルト、自作Tシャツ→そしてそれを着る、とか普段めちゃくちゃ真面目な社風なだけに、自由で活き活きした意外なみんなの姿がほんとに面白かったです。

 

そしてその創作物について説明すると、自然とその人がどんな人生を歩んできたのか、どんなふうに生きてきたのかが、伝わってきて、胸が熱くなりました。過去の挫折、苦労したこと、そしてそれをどう乗り越えたのか、まで話が及んで、とても響き合う場になりました。

 

最後にサプライズで、それぞれの上司からの感謝の手紙を読み上げるということもやってみました。普段、コールセンターって忙しいと、着台したら隣の人ともあまり話さずに帰ることもあるくらいなので、上司と話すこともあまり無いところが多いのです。でもそういった日常が、「コマ扱いされている」感覚を生み、コルセンならではの離職率の高さに繋がっているのかも・・・と思っていたので、マネジメント側の忙しさを知りながらも、やらずにはいられませんでした。

 

私はもちろん、感動したんですが、参加者のみんなの目の輝きを見ると、自分に意識を向けてくれる存在を感じて、自信を持ってくれたのでは・・・と思っています。


もちろん不満を感じる人もいます。「どうして研修なのに答えを教えてくれないのか?」なんていうのもそう。上司の方を通じて意見を頂きました。私たちはこどもの頃から教えてもらうことに慣れているので、そういった意見を持つ人も当然いると思います。
ただ全員が満足する研修って存在しないし、今回は自分の中に答えがあるということを感じてもらいたかったので、残念ですが、時間をかけてワークショップというものをこの会社の文化として浸透させていくしかないのかな・・・と。

 

いつも、「私」という存在が、この組織でどういった貢献ができるのか?自分をちっぽけに感じ、思い迷うことも多いけど、今回は自分の仕事を愚直に真摯に、そしてチャレンジ成分を入れることで、貢献することができるのでは?と一つの解を得た気持です。


 

お酒弱いんだけど、ビールでかんぱーい!しようかな?なんて思っています。

たまには自分のことを誉めようと思う。許してもらいたい。


先週から会社のマネジメント層向けに、コーチングの研修を実施している。

「コーチなんだから当然でしょ?」と思う人もいるかもしれない。でも私は普段はコールセンターのオペレーター向けに電話応対やお客様とのコミュニケーションを教えているので、完全に畑違い。それを「私、コーチングを勉強しているんです」と言い続けて2年。やっとやらせてもらえた。幸せである。


研修内容は今の私を反映して、プログラムはワークとセッションがギュウギュウに詰まっている。1分単位の進行で綱渡りなこと、この上無い。

でも、誉めたいのは研修をしたことじゃない。

研修なんて内容もファシリテーションも課題だらけ。これから受講生のアンケートも返ってくるし、そこからまた改善が始まる。またやらせてもらえる機会があるかわからない。


そこじゃなくて・・・
実はこの研修、去年却下されている。

上層部を受講生にして、プレ研修を実施した。その感想は、

「はるさんのやりたいことは大切なことだと思うけど、コーチングができるようになるまで時間がかかるよね?もっと手っ取り早くできないの?」だった。


上層部としては、決まった質問をフォーマットに沿ってやっていく、ツールを期待していた様子。でもそれって私のやりたいことじゃない。決まった型にはまるの大嫌い。

結局1年、この研修はペンディングすることになった。

じゃあ、自分の何を誉めたいのか。

私は、この1年、会社をご機嫌で過ごしていたことを誉めたい。


昔の私は、生産物(研修)へネガティブなフィードバックをされると、自分をけなされたように感じる、切り分けができない子どもだった。「すねる」、「やる気をなくす」、「落ち込んで立ちあがれない」の3拍子だったと思う。


そこを切り分けられるように、かつコーチングとはコーチの「在り方」が大切だと意識して1年過ごしてきた。その姿勢がこの研修を引き寄せたのだと思いたい。しばらく忙しい。でも幸せである。


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