入院初日は、ゆったりしてるような、せわしないような。入室は11時。病室にはテレビも無くてやることが無い。だけど、事務員、薬剤師、麻酔医、病室担当看護婦、手術担当看護婦が次々と説明、ヒアリング、同意書を取りにやってくる。


朝シャワーを浴びてきたけど、明日に備えて体をキレイに、ということで16時からお風呂。



部屋は大部屋6人で、全員何らかのガンの治療なんだそうだ。重要臓器がガンの人、臓器を3つ取った人、ここ15年、ガンで悩んでいる人。


皆、不安そうだ。
手術の後遺症や、未来のビジョンが見えないことに。
話を聞いて、少し不安が伝染してしまった。気分って、風邪みたいにうつされることがある。イヤイヤ大丈夫、人は人、そう言い聞かせる。


19時頃、K先生が説明にやってくる。
少し疲れた顔をしてるので、「痩せました?」と聞いてみる。「朝から外来だったから…慣れてるんだけどね。」と殊更明るい顔をして見せてくれる。優しい。


明日の手術のことをいろいろ説明してもらう。
12時半からオペ予定だけど、午前の手術で前後するということだ。

先生は、「とにかく心配しないで。きっちり治すからね。」と。

はい先生、私まったくそのつもりです。


もちろん自分も努力します。



先生と話してゆったりした気持ちで戻ってくると、談話室でガン患者らしき人たちが話し合っている。


「どうして私がなったのかしら?」
「神様はどうして私を選んだのかしら?」
「ガンだけは…勝てない気がする」


その気持ち、痛いほどわかる。
こんな切ない会話が、毎夜全国の病院で繰り返しされてるんだろう。


もちろん、明日の私は前向きな気持ちでオペに向かうつもり。だけど今日は…この心をかき乱されるさえずりが、私の心にリフレインしている。