パーソナルコーチ「はる」の、乳ガンとともに生きる日々

コーチが「がん」になったらどう変わっていくんだろう?

ニックネーム はる
名前 北條良子(ほうじょうりょうこ)
職業 パーソナルコーチ、研修講師。
資格 米国CTI認定 Certified Professional Co-Active Coach (CPCC)
HP  http://ryo-ko.net


2014年1月に乳がん告知を受け、4月に温存手術を受けました。現在はホルモン治療中です。癌告知をされた時は、やっぱり頭に死がよぎりました。元気になったいま、残された命を、同じように病気で悩んでいる人のために使うことを決めました。

あなたは乳がんを経験して、これからどう生きたいですか?
コーチングという対話を使って、自分の中の答えを見つけませんか?

神奈川県在住。小学生男児、1児の母。




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2016年11月

身もふたもない投稿です。


5/30に最後のリュープリンを打ってから、はや5ヶ月。

ホルモンのリズム復活を示す、あいつが帰ってきません!


なきゃないで、もちろん便利なんですよ。

荷物が多くなるし、お腹がシクシク、お風呂の順番を気にしたりと、何かとめんどくさいアイツです。


ナプキン代や鎮痛剤、ダメになった下着とか、お金もかかるし…

男性には想像つかない悩みですよね。


どうしたのかしらん?
実はもう閉経…?
と、疑っています。


来るなら来る!
来ないなら来ない!

ハッキリせいよ、
なーんて言えるなんて、私はなんと強くなったことでしょう。


リュープリン前は、「女性としてどうなるんだろ?」「副作用は?」と不安になっていたのです。

そんな儚さ、今はどこにもありません。


ガンという修羅場を経験することで、今までの大抵のことが、どうでもよくなる。問題が小さくなっていく。


強く図太い自分になったなぁ、と思います。


皆さんはどうですか?

ガンを経験して、以前と変わったところはありますか?

それはある意味、あなたの財産なんだと思います♪






乳がん後、皆さん体に良いことしていますか?


がんは「生活習慣病」とも言われているので、今までの生活習慣を反省したり、変えていきたい、そう思った人も多いと思います。


そう・・・治療真っ最中は(ドキっ!)


そうなんです、治療が落ち着いてくると、また元の夜更かし、塩分・脂分の多い食事、運動不足になってきませんか?

私はなります!(キリっ!)

と、カッコ良く言い切っている場合ではないですね。

最近は、年齢のためか、食べたものは食べた分だけお肉になって体につき、体重がどんどん増えていきます。

特にきっかけは、昨年の夏のベトナム旅行!

ベトナム料理は味が薄味であっさりしていて、「おいしいおいしい」と、どんどん食べている間に、あっという間に今までの臨界点を突破してしまいました。ベストより6キロ増です。恐ろしい!

よくわかるのは、写真ですよね。
体重は増えたけど、そんなに見た目には現れていない、って思ってたんです。
でも写真で見ると、顎のあたりがタプっとしていて、スラムダンクの安西先生のよう。

9月にホームページ作製用の写真撮影がある・・・何より肥満は再発のリスクを伴う・・・
「これはまずい!」と6月からダイエットにトライしてみました。


私が行ったダイエットは「糖質制限ダイエット」。

と言っても、極端なものではなく、白米を今の7割に。
ただしお菓子は一切食べない!
甘い飲み物とビールは禁止。

そして週に2回ほど、15分間ジョギングするっていうものです。


きつかったのは、「お菓子を食べない」っていうのが一番でした。

私、今まで「お菓子は全然食べていません」っていう認識を自分に持ってたんですよ。

なので楽勝だと思ってたんですけど、蓋をあけてみると、ことあるごとに、お菓子の禁断症状が出て苦しみました。

仕事で疲れた時、電車で移動している時、家に帰って一息ついた時・・・すごく口さみしくなってお菓子を食べたくなる。我慢するとイライラしちゃう。

今までは、きっとここで食べたいたんでしょうね。


自分の体型にせよ、何を口に入れているかにせよ、人って自分のことを以外にわかっていないものなんだなって、気づきました。
自分が一番自分のことを知っているなんて嘘で、けっこう思い込みの下にいるんですね。

自分のことを客観的に知るために、食べ物の記録をとるダイエットは、きっと有効ですね。
記録用紙を通して、第三者のように自分のことを見れますものね。


そう考えると、コーチングも似たような効果があります。


どんなにクライアントさんが自分に自信がなくても、状況に絶望していても、本人が気づいていない希望の芽を見つけ、伝えていく。

伝えた時のクライアントさんの「ハッ」とした顔を見るのが、心からの喜びです。



肝心なことを忘れていました。

ダイエットは成功して3キロ減です!!!

顔周りがスッキリしたと評判です。

皆さんも、やっている健康法があったら教えてくださいね!


↓ 撮影してもらった写真です。コーチングのホームページも遊びに来てくださいね〜。

DSC_0093




 

以前から気になっていた、長尾和宏医師の著書「がんは人生を2度生きられる」を読みました。

題名がとても印象的ですよね。
「一体どういうことなんだろう?」そう思わせられます。


内容は、治療中に誰しも思うような疑問について、平易な優しい言葉で答えられています。

例えば、

・「早期です。」と言われました。完治すると思っていい?
・抗がん剤できればやりたくない。どうやって決めたらいい?

など。



スタンスとしては、標準治療を進めてるんだけれども、私たち患者の「抗がん剤嫌だなぁ」や「がんの放置がいいって本当なのかなぁ」とか、積極的治療が嫌だと思う気持ちに理解を示して寄り添いつつ、ご自身の町医者としての経験や現在の治療のメインストリームからの意見をわかりやすく解説されています。町医者らしい親しみある口調が、暖かい雰囲気です。


患者も医師に遠慮することなく質問をしたり、本を読むなりして、主体的に治療に取り組むことが大切だと説かれています。


強調されているのは、「がんが死ぬ病とは言い切れない」点。

現代の医療では、がん宣告されても、10年生存率は60%とのこと。

宣告されたばかりの人は、病名の重さについ悲嘆にくれがちですけど、数字の面から冷静に説かれます。

タイトルにもありますが、がんとはがん宣告以降の2度目の人生を考えることができる病気なんですよ、と説かれています。
宣告後の「おまけの人生」をどう充実させていくのか。

死を意識したからこそ、充実した濃い時間を過ごすこともできると、実際の患者さんの例を引きながら紹介されているのです。



読んでいただくとわかるのですが、医師として責任を持って患者の治療にあたっていらっしゃるのが伝わってくるので、よくある眉唾の「とんでも本」とは一線を画していると思います。



冷静で広い視野からの意見と、暖かくて人間らしいユーモアと。
ホッと一息つける感じです。

たまにブログを読んだ読者の方から、がん治療について相談を受けるのですけど、多くの方は「それは主治医に率直に聞いてみればいいのでは?」ということを悩んでいらっしゃいます。
大学病院などは非常に忙しく、忙しさのあまり患者が話しやすい雰囲気を作れないお医者様もいますよね。
遠慮がちな性格の方は質問しづらいのでしょう。

私の主治医のK先生や、この長尾先生のように、丁寧に向き合って、小さな疑問も答えてくれるお医者様が増えればいいな、と思います。

あまり本は読まないんですが、考えが深まったり視野が広がったり、良いことがたくさんあるので、これからも読んだら書評をアップしていきたいです。


この本で説かれるまでもなく、がんになると、改めて自分はこれからどんな人生を送っていきたいのか考える人が多いと思います。

やり残したことを、やり遂げてから死にたい、今までのようにせかせかと生きるのではなく、もっとゆっくり毎日を送りたい・・・人によって様々ですよね。

一人一人のほんとの願いが出てくると思います。

以前から思っていたのですが、
がんとは、自分の人生を振り返り、より意味のあるものにしていく、そういった機会を与えてくれるものだという思いを強くしました。

「死」に真剣に向き合うからこそ、「生」を明らかになる。
皆さんは、どんな生を生きたいと思いましたか?







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